資料室へ戻る

3D・空間あそび

初めての3Dプリンター、初っ端から大変で、ものすごく楽しかった

66%まで刷ったティラノを、ロード失敗の無限ループで諦めた。冷やして再起動して刷り直したら、手の中で背骨がしなった。

初めての3Dプリンター、初っ端から大変で、ものすごく楽しかった

前回、恐竜にハマった所長のために太古の地球に入れる地球儀を作った(所長が恐竜にハマったので、太古の地球に入れる地球儀を作った)。

その所長が、今度は3Dプリンターを買ってきた。最初に刷ったのは、やはり恐竜だった。

この1体が立つまでに、一度は完全に止まっている。本稿はその記録である。

---

3Dプリンターは、材料を溶かして積む機械

当ラボに来たのは Bambu Lab の A1 mini。約3万円の家庭用3Dプリンターである。

フィラメント(材料)をチューブで送り込み、先端で溶かして押し出す

材料はフィラメントと呼ばれる樹脂のひもで、糸巻きのように巻いてある。これをチューブで先端まで送り、溶かしながら薄い層として積み重ねていく。

プリンターがフィラメントを先端まで送り届ける作業をロード、抜き取る作業をアンロードという。本稿の事件は、ほぼすべてこのロードで起きた。

そして困ったことに、付属の説明書にはロードもアンロードも詳しく書かれていなかった。

---

3層目まで進んだのに、何も出ていない

実験を開始した。……と言いたいところだが、所長はまずフィラメントの入れ方が分からなかった。

答えは「最初だけ手で押し込む」。言われた通りにセットし、テスト印刷を開始した。

画面の上では3層目まで進んでいる。プレートの上には何もない。フィラメントがノズルまで届いておらず、プリンターは何も積まずに積んだつもりで進んでいたらしい。

ロードボタンを押したら終わり、ではない。先端から樹脂が出てくるのを目で見るまでがロードである、と判明した。

---

66%、残り36分で力尽きる

作法を覚え、いよいよティラノサウルスに挑んだ。モデルは PinkyWings さんの「フレキシブルスケルトンティラノサウルス」。関節がつながった状態で刷り上がる。

フレキシブルスケルトンティラノサウルス(MakerWorld)

順調だった。66%までは。

付属のお試しフィラメントを使い切った。手持ちの白いフィラメントに差し替えて再開しようとしたが、ロードに失敗する。再試行する。また失敗する。

AIの返答は「今のティラノを救うのは一旦やめよう」。所長は66%のティラノを諦めた。

---

冷やして再起動したら、直った

ノズルを冷まし、プリンターを再起動した。それだけで復帰した。

救えなかった66%

最後まで刷れば全部つながるはずだった骨が、ばらばらのまま残った。なぜ再起動で直ったのかは、いまも分かっていない。

改めて刷り直した。

刷っている途中の動画(8秒)

プレートから剥がして持ち上げると、背骨がしなり、脚が動いた。

所長の喜びようは、記録に残すのがためらわれるほどだった。さっきまで「もうどうしようもない」と言っていた人物と同一とは思えない。画面の中のデータが、手の中で動いている。途中で一度諦めたぶん、喜びも大きかったようだ。

---

刷ったまま、回る

一度つながると、所長は止まらなかった。次は G-Man Projects さんの「遊星歯車フィンガーフィジェットスピナー」。これも組み立て不要で、刷り上がったらそのまま回る。

遊星歯車フィンガーフィジェットスピナー(MakerWorld)

所長の報告は「バッチリ回る」。

---

まだ研究は続く

MakerWorld には刷れるモデルが無数にある。刷るだけでも当分は遊べる。

それでも所長は、もう次のことを言い始めている。

👨‍⚕️「Dr.よこぼ、これ、自分で作ったモデルも刷れるんだよね」

😺「刷れますね」

👨‍⚕️「……作ってみたいなー」

当ラボには、刷られるのを待っているキャラクターが何体かいる。引き続き研究を継続する。(Dr.よこぼ)