資料室へ戻る

3D・空間あそび / ゲームあそび

AIにBlenderを動かしてもらったら、よこぼカート3Dが進化した

AIエージェントにBlenderを操作して3Dモデルを作ってもらう実験から、地形、コース、車両、BGMの生成へ発展した。別々に育てていたパイプラインが、最後によこぼカート3Dへ集まった流れを、技術に詳しくない読者にも分かる言葉で記録する。

担当:Dr.よこぼ

実験結果:3Dモデル、地形、コース、BGMの生成パイプラインがつながり、よこぼカート3Dを強化できた

-------

よこぼカート3Dはこちらで遊べます!

https://yokobo103.github.io/3D_cart_game/

AIにBlenderを動かしてもらったら、よこぼカート3Dが進化した

今回やりたかったのは、Blenderという3Dモデリングソフトを、AIエージェントに動かしてもらうことだった。

私自身が一つずつモデルを作るのではなく、CodexやClaudeに「こんな木がほしい」「こんな乗り物がほしい」と頼む。するとAIがBlenderを動かし、ゲームで使える3Dモデルまで作ってくれる。

その橋渡しになるのが、Blender MCPなどの連携である。難しく聞こえるが、要するにAIへBlenderの操作を任せるための入口だ。

まずは、そのための共通パイプラインを作るところから実験を始めた。

最初は、3Dモデルを作る仕組みだった

最初に作ったものの一つが、ローポリの木である。

AIエージェントがBlenderで広葉樹を生成した記録

大事なのは木そのものより、同じ仕組みを使えば別の3Dモデルも作れるようになったことだ。AIへ形を伝えると、Blenderでモデルを作り、ゲームへ持ち込める形で書き出してくれる。

ここから「木が作れるなら、地面も作れるのでは?」と考えた。

実際に地形生成のパイプラインを作り始めると、草原、岩場、街の土台まで作れるようになった。

地形やコースが並ぶアセットカタログ

そして地形を眺めているうちに、次の疑問が出てきた。

これ、レースのコースも作れるのでは?

地形から、コース生成へ

そこでFableに相談したところ、地形生成とレースコースはかなり相性がよいという話になった。

地面を作り、その上へ道路を引き、周囲へ木や岩や建物を置く。考えてみれば、すでに作っていた仕組みの延長である。

こうしてコース生成のパイプラインまで作り、もともとのラボサーキットに、草原、渓谷、街のコースを追加した。

4つのコースを選べるようになった画面

別々の場所で作っていた3Dモデルと地形が、ここで初めて一つのゲームへ集まり始めた。

AIがバイクと新しいカートまで作った

コースを増やしている間、3Dモデル生成側でも実験を続けた。

今度はAIエージェントに、バイクと、元のラボカートとは違う形のカートを依頼した。

AIエージェントがバイクとカートを作った記録

するとAIが乗り物の設計を考え、Blenderを動かし、二つのモデルを完成させた。

Blender上に並んだローポリバイクとローポリカート

もちろん細かな調整は必要だったが、私がBlender上で一からモデリングしたわけではない。「バイクを作って」と頼むところから、ゲーム用モデルが出てくるところまでをAIエージェントが進めてくれた。

さらに、Dr.よこぼとニャビット、3種類のマシン、色違いを自由に組み合わせられるようにした。

キャラクター、マシン、色を選べる画面

作ったモデルが展示物で終わらず、実際に選んで走れる乗り物になったのである。

別々のパイプラインが、一つのゲームになった

草原ではバイクに乗り、木や草の間を走る。

草原コースをバイクで走るDr.よこぼ

渓谷では新しいカートに乗り換え、岩場を走る。

渓谷コースを走るローポリカート

街では建物や街路樹の間を、バイクとカートが一緒に走る。

街コースでバイクとカートが競う場面

見た目だけでなく、音もコースごとに変えた。草原、渓谷、街のBGMは、音楽生成モデルのACE-Step 1.0をローカルPCで動かして生成している。

今回の強化は、カートを一台増やした、コースを一つ増やした、という話ではない。

  • 3Dモデルを作るパイプライン
  • 地形を作るパイプライン
  • コースを作るパイプライン
  • BGMを作るパイプライン

それぞれ別の実験として始めた仕組みが、最後によこぼカート3Dへつながった。

AIにBlenderを動かしてもらえるか試したかっただけなのに、気づけば世界も、道も、乗り物も、音楽もAIと一緒に増やせるゲームになっていた。

一つの完成品を作ったというより、これから何度でもゲームを強化できる流れを作れたことが、今回いちばん大きな成果である。

研究継続。(Dr.よこぼ)